R-1ぐらんぷり2005 決勝を振り返る
いやぁ面白かった。前日の笑わず嫌い王がイマイチだっただけに余計楽しく見られました。ということで出場者を1人1人振り返ってみたいと思います。例によって他を見ると意見ブレそうですから、まずは自分の意見を書いて他を見にいこうかと。
1.長州小力(8位:429点)
TOPバッターというプレッシャーの中でもいつも通りの長州小力が見られました。導入部分は準決勝と同じ、というかいつ見ても「今日もアウェーだな」とかの入りは同じですね。メインのネタはパラパラ、体操、童謡ネタと数種類ある中で体操ネタをセレクト。準決勝の出来を見る限り、童謡「アブラハムの子」のほうがよかったかなぁ。もともと優勝に向いているキャラではないので、知名度アップという意味では今回の大会で一番メリットがあった人かも。ここで「面白い」と思った人のために、来週の笑わず嫌い王は違うネタで臨んでいることを祈ります。
2.ネゴシックス(同点4位:458点)
これまたいつも通りのネゴ。舞台度胸はさすがという感じ。ネタは久々に見たのと初めて見たネタなので楽しかったですが、クオリティでいうと去年の笑わず嫌い王の「ドレミファがせまってくるよー」には勝てないかな。小物系以外のネタもできるなら見てみたい。
3.あべこうじ(3位:471点)
緊張してましたなぁ。時々審査員が気になっているのか、いつもは饒舌なあべこうじが「えー……」とかいってつないでいる箇所が何回か見られました。ネタは一通り見たことあるネタだけど、準決勝とは半分くらい入れ替えてましたね。自分の手持ちのネタをちょこちょこ取り出してまとめている感じ。ただ、せっかく受けが狙えるかめはめ波ネタに入る前にちょっともたついたのは残念。あそこサクサク落ちに持っていけてたらもうちょい笑えたのでは? そうはいいつつ3位に落ち着いたのは、あべちゃんファンとしては嬉しい限りですよ。
4.友近(同点4位:458点)
正直なところ、友近で笑ったことが1回もありません。友近自体は好きなんですが、ネタに関してはまったく琴線に触れない。細かい描写にこだわるのはいいんですが、それが「笑わせたい」というところまで繋がってない気がするんですが。笑いのPull配信というべきか、「笑いたい人が笑いなさい」みたいな。私がその感覚を最も感じてしまうソーセージネタが決勝でてきたのですが、思ったより審査員の評価は高かったかな。というよりそれより下の人にミス多発だったせいだと思いますが。
5.ヒロシ:(6位:436点)
ライブでは出したことあるらしいが、テレビでは初めてというネタ。「ヒロシです。」を期待している人にとっては導入部分からがっかり感を与えてしまった上に、なれないネタで動揺が手に取るように伺えました。ヒロシという知名度の縛りはあれど、ここは素直に「ヒロシです。」で攻めるべきだったかなと。ネタ自体は「ヒロシです。」と方向性はほぼ同じですが面白くはあったので、もうちょっといろんな場所で披露した後にまた見てみたいかも。
6.ほっしゃん。(優勝:478点)
文句なしの優勝でしょうね。準決勝もそうですが、ネタをよく作りこんでいる。「京唄子」「モト冬樹」「京本政樹」のコンボは見事でした。あと、ネタが始まって早々に会場をつかめたのは大きいかな。「オールキャベツ」で会場がドカンと受けて、あとのネタに気持ちよく繋がってました。そりゃ「お笑いズハイ」にもなるでしょう。
7.中山功太(7位:434点)
ネタ選びに失敗した感がありますね。中山功太というと視点の鋭さと毒のある突っ込みが魅力だと思いますが、時間の半分がDJのラップに取られてしまって、結果として笑える時間も1/2に減ってます。その上毎回毎回「チェケラー」「ヒィウィゴー」はワンパターンになっちゃいますね。テーマはよかったと思うので、ヘタにDJで引っ張らないほうがよかったのではと思います。
8.井上マー(2位:473点)
全部見たことあるネタだったのですが、会場の笑いは一番だったかも。ただ、井上マーの場合キャラクターが強いので、一度見たネタで何回も笑わすのは辛そうなんですよね。その点では、彼の知名度の低さ(あくまで一般層の)が逆に効果があったのかもしれません。やっぱり会場が笑っていれば、それは審査にも影響するでしょうしねぇ。去年の南野やじにも思いましたが、尾崎ネタ以外を作っていけるかが今後の課題かなと。
点数を見る限り、ほっしゃん。、井上マー、あべこうじまでの3位とそれ以下で1つのラインができてますね。審査員の点数も会場の笑いを反映していて、なかなか良い結果だと思います(友近の評価が若干高いような気もしますが)。ヒロシと友近は知名度効果みたいなのもあるのでしょうか。名もない芸人のネタだったらもうちょい点数低かったかもね。その点長州小力は、ヘタな位置より堂々の8位のほうがかっこよい。
ただ、番組の作りがいかんせんチープ。せっかく面白いネタ披露しているのに、番組自体が盛り上がってなかったなぁ。せっかくのピン芸人の陽の当たる舞台なのに、なんとももったいない感ただよいまくりですよ。雨上がりは2年連続決勝の司会担当してますが、正直新人いじりあまりうまくないよね。M-1の今田耕司のように、新人いじりがうまい人のほうが盛り上がったかなと思います。やはりキー局と地方局では番組クオリティにも差がでちゃうものなんですかねぇ……。それともゴールデンと夕方の予算の違い? ピン芸人のほうが好きな私としては、R-1の格付けももっとがんばってほしいところです。
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